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2012年9月5日認知症医療

認知症の予防(その6)

認知症の予防(その5)の続きです。

ー具体的にどのような日常生活を送るべきかー 

項目だけではよく分らないと思うので、具体的にどのような日常生活を送るべきか解説します。

 まず取り組むべきは「禁煙」でしょう。
 タバコがどうしてもやめられない方は禁煙外来受診を勧めます。お近くの禁煙外来をしている医療機関を探してください。医療保険が使えます。

 すでに禁煙できている方が取り組むべきは「標準体重の維持」でしょう。
まず、ご自身のBMIを算出してください。電卓で体重(Kg)を身長(m)で2回割ります。22が標準体重です。22を超える方は、次に行うべき運動と食生活の見直しで減量しましょう。
減量の方法は一つしかありません
「今より多く動き、今より少なく食べる」
です。標準体重に体重を減らすと血圧も下がります。22以下の方は19までなら標準体重の下限なので大丈夫です。18.5未満の方は低体重ですから食生活の見直しで19を目標にしましょう。

 「定期的に運動する習慣」ですが週に何回、何分以上の運動をこう呼ぶのでしょうか。
明確な定義はありませんが、
「週100分以上の運動を継続して行っている」
と定期的に運動する習慣があると言って良いようです。
週100分程度を一回にするのではなく、例えば
週3回×35分=週105分ですし、
週5回×20分=週100分でもいいです。
「有酸素運動」「散歩」が勧められていますから、一日おきに30分程度の散歩を続けていれば(週3.5回×30分=週105分)となり、定期的に運動する習慣がある人になれます。

 体重を減らす必要がある方は、この程度の運動では逆に運動後におなかがすいて余計に食べてしまうかも知れません。最初は30分間でも少しずつ時間を延ばして1時間を目標にしたり、ランニングシューズを履いて散歩と散歩の間の10分間だけスロージョギングにするなど運動でのカロリー消費量を増やす工夫が必要です。
 腰痛や膝痛がある方は医師と相談の上、運動を始めてください。
 水中ウォーキングは最も体への負担が少ない有酸素運動になります。運動することによって筋肉内や血中の糖が分解されて血糖値が下がります。運動を続けることは「糖尿病を避ける」ことになります。

医局Y.M

認知症の予防(その1)から読む
認知症の予防(その7)に続く
 

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