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2012年9月4日認知症医療

認知症の予防(その5)

 前回に引き続き、老年精神医学雑誌7月号に掲載された大阪大学精神科の武田雅俊教授らの「認知症の予防」の表の解説です。

【地中海食】
地中海沿岸の諸国イタリア、スペインなど日常食。
特徴としては、野菜、豆類、果物、魚を多く摂取。オリーブ油の摂取、乳製品の摂取は少なめ、牛肉、鶏肉の摂取は少量、中等量のワインの摂取が挙げられている。

 

【カロリー制限】
一日に摂取するカロリーを少なくすることで、サーチュイン遺伝子が活性化し活性酸素の軽減、染色体のテロメアの短縮を抑制するなどの効果によって寿命が長くなると報告されている。一方極端なカロリー制限は各種ビタミン・ミネラル不足、血中タンパクの低下などによって体に悪影響を及ぼす。極端なカロリー制限は避けて、BMI18以下に痩せないようにすべきである。

 

【ポリフェノール】
植物に多く含まれる成分で約300種類ある。
代表的なポリフェノールとそれを含む主な植物を挙げる。
アントシアニン(ブルーベリー、赤ワイン、紫芋、グレープフルーツ)、カテキン(緑茶)、クルクミン(ターメリック(うこん))、フェルラ酸(玄米)、ショウガオール(しょうが)、カカオマスポリフェノール(ココア、チョコレート)クロロゲン酸(コーヒー、プルーン)、ルチン(そば)、イソフラボン(大豆、大豆製品)。

 

【不飽和脂肪酸】
食品に含まれる成分。
ω3脂肪酸は青魚、亜麻仁油、しそ油、えごま油、魚油、緑黄色野菜に多く含まれる。
ω6脂肪酸は高リノール紅花油、高リノールひまわり油、大豆油、菜種油、ごま油、グレープシードオイルなどに多く含まれる。

医局Y.M

認知症の予防(その1)から読む
認知症の予防(その6)に続く

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