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東京マラソン2012 その13

「走り過ぎると脚を痛める」という話の続きです。

 「走り過ぎると脚を痛める」ということは、人間は2本足で走ることに向いていないということになります。哺乳類の骨盤、股関節、大腿骨は4本足で効率よく前へ進むような解剖学的な位置関係にあります。人間の骨盤も他の哺乳類と同じ構造になっています。幼児の「はいはい」をすると膝は自然に楽に、まっすぐ前に出ます。しかし2本足になると脚の筋肉をなるべく使わずに楽に脚を前に出そうとすると脚は外側に少し弧を描くようになり、足の着地点は斜め前になります。

 自分のフォームを意識せずに自然に走ると、筋力が強い男性はガニ股で左右に体を揺するように体重移動するフォームになりますし、筋力が弱い女性は内股で膝から下を外側に弧を描くようなフォームになります。こうしたフォームで長時間走ると膝や足首を痛めてしまいます。
 「東京マラソン2012」まであと2ヶ月。脚や足首に過度な負担を強いないように、良いフォームで走ることで12月まで無事にきましたが、ここでケガをしてしまいました。12月17日の早朝に走っている時に右の背中に強い痛みを感じ、走れなくなってしまいました。息を吸うと痛むような状況でした。幸い週末だったので仕事に支障は出ず、12月19日の月曜日には右の肩甲骨を大きく動かさなければ痛みは感じない程度まで回復しました。日々痛みは軽減してきましたが、右肩を後ろに引くとチクチク痛むので、少し走れるようになったのは12月21日からです。
 「走る」という運動は単純なようで複雑で、簡単なようで難しく、奥が深いです。8月から「東京マラソン2012」ネタにお付き合いしていただいている皆さま、今年はお付き合いいただきありがとうございました。来年も良いお年をお迎えください。

医局Y.M 

東京マラソン2012完走記 その1はこちら

東京マラソン2012 その1 はこちらから
東京マラソン2009完走記 はこちらから
東京マラソン2010道のり はこちらから
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