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2012年9月3日認知症医療

認知症の予防(その4)

 前回、老年精神医学雑誌7月号に掲載された大阪大学精神科の武田雅俊教授らの
「認知症の予防」の表を紹介しましたが、項目だけでは分かりにくいところを解説します。

【高ホモシステイン血症】
先天的な遺伝子の欠損によって引き起こされる先天性ホモシステイン尿症の患者は、血液中のホモシステインが高くなり高ホモシステイン血症となる。先天性ホモシステイン尿症は若年にもかかわらず動脈硬化が進んでいく稀な病気であり、新生児スクリーニング検査の対象疾患である。

 

【脳トレーニング】
東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授が提唱しているもの。
毎日あるいは最低でも週3日以上、10分から20分ほど継続的に読み、書き、計算を反復学習することに脳の再活性化を促し、脳機能の改善、回復を促すという理論に基づいている。毎日楽しくトレーニングを行わないと「継続的に」できないため効果も期待できない。

 

【有酸素運動】
呼吸を止めずに酸素を普段より多く取り込みながら行う運動。
息切れせずに人と楽に会話ができる程度の強度で行う。代表的なものは、ウォーキング、ジョギング、水泳、水中ウォーキング、サイクリングなど。器具を使った有酸素運動としては、ステッパーやエアロバイクなどがある。

 

【昼寝】
昼食後から午後3時までの時間帯に30分未満の昼寝は、夜の睡眠に悪い影響を与えないだけではなく、日中の眠気を解消し、その後の時間をすっきり頭が覚醒した状態で過ごすことに役立つ。

医局Y.M

認知症の予防(その1)から読む
認知症の予防(その5)に続く

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